トイレに貼ってあるモノ。

家のトイレは洋式である。便座に座ると目の前には日本地図。息子の社会の勉強用に、県庁所在地の場所が書いてある日本地図を貼っているのだ。おそらく、息子はだいたい覚えたと思うのだが、地図ははがされることなく、ずっと残っている。地図を見るのは楽し…

「メタボ」の次は「ロコモ」に注目

メタボ、メタボとにぎやかな世の中だが、メタボの次は「ロコモ」という言葉に注目、らしい。 要介護にならないように 「ロコモ」に注目 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091111-00000576-san-sociメタボならぬロコモという言葉が近年、注目を集めている…

いろんなことをつぶやきながら考えること。

Twitterでは、さまざまな業種の人たちのつぶやきが流れている。私がフォローしているのは、職業柄、やはり理系の研究者や学生さんが多い。特に、学生さんのつぶやきは、私にとって、懐かしくもあり新鮮でもある。自分も実験頑張ってやってたよな、将来のこと…

ファインマンポイント

ファインマンポイントという、かっこいい言葉がある。円周率を表す「π」の小数点以下762桁目から「9」が6個続く。この「999999」の場所が「ファインマンポイント」と呼ばれている。ファインマンとは、アメリカの天才物理学者。そのファインマンが、授業中にπ…

牡蠣にあたる人、あたらない人

牡蠣がおいしい季節になって来た。私は、牡蠣が大好きで、生牡蠣など何個でも食べられる。しかし、わが家では、牡蠣料理は食べることが出来ない。嫁さんが、独身時代牡蠣にあたり、大変な思いをしたからだ。ひとり暮らしで牡蠣にあたるとどんなにキツいか、…

Twitterに頻繁に出没するようになって

Twitterに頻繁に出没するようになって、2週間が過ぎた。アカウント自体は、ずっと前から取っていたのだが、本格的に活動を始めたのは、クライアントソフトの存在を知り、知り合いをフォローし始めた、ついこの間のことだ。それまでも、多くの人をフォローし…

誰にむかってブログを書くか。

現在、2つブログをやっているが、メインブログの方は「大阪のおばちゃんにも分かるようなブログ」というのを目標にしている。大阪のおばちゃん(と言っては失礼か?)たちが応援してくれているからだ。ブログを始めたときは、いろんなブログを回っていたの…

薬のオフ・ターゲットを予測する。

今週のNature advance online publicationに、面白い論文が載っていた。Predicting new molecular targets for known drugs http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature08506.html「薬のオフ・ターゲットを、既知の医薬品や既知の受容…

子供の名前を付けること。

こんな裁判があったらしい。命名「玻南」認めて 戸籍法で漢字使えず、両親が抗告 http://www.asahi.com/national/update/1104/NGY200911040004.html人名に用いられる漢字は法律で決まっていて、基本的にこれ以外の漢字を用いることはできない。ただ、例外は…

リレンザの実物を見て思ったこと。

リレンザの実物を初めて見た。息子がインフルエンザと診断され、10代ということでタミフルの処方がされず、リレンザを処方されたのだ。リレンザは吸入薬であり、特別な吸入器をつかって口から気管に薬を吸い込む。この吸入器の構造は結構複雑でメカニカルだ…

福井弁の世界

今日、Twitterで、出身県の福井弁での対話を楽しんだ。方言の文章化というのは、なかなか難しい。故郷を出て20年以上経っているので、多少方言は怪しくなっているのだが、それでも話すことはそれほど困難ではない。福井弁独特のいいまわし、語尾、語彙は、…

不気味な液体。

フランスでの国際学会の懇親会。いろんなオードブルに混じって出されていたのは、不気味な液体。入っていた入れ物は、なんと試験管。赤色と黄色と2種類あって、試験管立てに何十本もずらりと並んでいた。例えは悪いが、「血液」と「尿」。みんな、何か尻込…

公平にするのは難しい

学校の数学の授業で、確率のことを習ったときは、サイコロの各目が出る確率は1/6と習った。しかし、これは厳密にいうと正確ではない場合がある、らしい。世の中に出回っているサイコロの中には、数字をあらわす目をくぼみで表している物がある。このくぼみの…

推理小説のような論文。

商売柄、新薬を紹介している論文は目を通すようにしている。雑誌のWebサイトをみれば新着記事は直ぐ分かるし、メールで新着論文のアラートを送ってもらえる雑誌も多い。とても便利な時代になった。注目するのは、どのようなスクリーニング方法で化合物を探し…

双子がいっぱいの学校

国立大学の教育学部には、付属中学校、付属高校があるところが多い。これらの「付属校」と呼ばれる学校は、有名大学への進学率が高く、進学校として知られているところが多い。いまごろ、付属校を目指して受験勉強に追われている子供たちも多いのではないだ…

製薬会社の化合物ライブラリーとアカデミアの化合物ライブラリー

製薬会社には、新薬スクリーニング用の化合物が貯蔵されている。これを化合物ライブラリーと呼んでいる。メガファーマになると、その数は100万のオーダーになるらしい。また、最近では、東大や理化学研究所でも数万個単位の化合物ライブラリーを所有し、アカ…

デッドスペースを少なくした注射器

テルモから、「デッドスペースを少なくした注射器」が発売された。 プレスリリース http://www.terumo.co.jp/press/2009/033.html テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:高橋 晃)は、ワクチン投与などに用いる注射器「FNシリンジ」を、10 月19 日よ…

ペラミビル、実戦投入。

インフルエンザ治療薬の新薬として期待されている「ペラミビル」が、承認前にも関わらず、アメリカにおいて新型インフルエンザ治療のための緊急投与を許可された。http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm187813.htm今回、使用が許可…

分割したら見えないものもある。

今日の昼、iPS細胞発見秘話、ともいうべきテレビ番組をやっていた。京大の山中教授のグループが、iPS細胞作製法を見つけ出すまでの過程のドキュメンタリーで、研究者が見ても非常に興味が持てる良い番組だった。その中のエピソード。山中教授のアイデアは、…

「賢い議論」というのは、結論の真偽で判断するのではない。

「賢い議論」を見聞きするのは気持ちのよいものだ。議論の各論の中身については誤りを含んでいたとしても、「自分の論を認めさせるための論理的方法」という枠で見て、「これは見習わないと」ということも多い。論理展開の誤謬は、間違った前提とは独立して…

養命酒を飲んで運転すると飲酒運転になるのか?

「養命酒」といえば、私の祖父も飲んでいた滋養強壮をうたっている飲み物である。小さいおちょこのようなコップで、チビチビと飲んでいた姿が、今でも思い浮かぶ。医薬品である「薬用養命酒」は、肉体疲労、冷え症、胃腸不良、食欲不振などに効果があるとさ…

変わらない街、変わる街。

先月のフランス出張の時、自分への土産に、滞在したストラスブールの写真集を買った。ストラスブール中心街の現在の風景と19世紀の風景を比較した写真集。19世紀の風景の風景写真と、同じ場所・同じ構図で写真を撮り、100年の間でどんな変化があったかが分か…

高選択的COX1阻害薬TR-L-382

現在、米国で行なわれている学会のアブストラクトを検索していて見つけた演題に、「高選択的COX1阻害薬TR-L-382」というのがある。COX阻害薬の副作用としては胃潰瘍などの消化器潰瘍があまりにも有名だが、この発表では胃潰瘍が起きにくいCOX1阻害薬について…

論文のゴーストライターは是か非か。

学術論文では、実質的に何の貢献もしていないのに著者として名前を載せている「ギフトオーサー(gift author)」が存在する。ギフトオーサーについては、研究者の業績評価につながることから、その是非について多くの議論がなされている。いっぽう、今日初め…

そんな瞬間を見てみたい。

ソニーが360度どの方向からも見える3Dディプレイを試作したそうだ。卓上使用も可能な小型サイズ(直径13cm・高さ27cm)で、家庭での使用も視野に入れている。その試作品の画像がこれ。動画は、ソニーのサイトで10/22に公開される。むかし、ホログラフィーの…

薬の発明と発見。

新薬は、現在はヒトの手によって「発明」されたものがほとんどである。製薬企業がこれまで合成してきた膨大な化合物ライブラリーの中から、新薬の種となる化合物を見つけ出し(これは「発見」とは言わない)、その化合物にさまざまな有機合成反応で修飾を加…

アメリカは常に日本の先を行く?

新型インフルエンザによる子供の死亡者数が増えている。日本では、ここ数日で多くの事例が伝えられるようになったが、アメリカでは事態は深刻らしい。毎年起こる季節性インフルエンザでももちろん死亡例はある。しかし、アメリカの新型インフルエンザの流行…

DPP4阻害薬のチキンレース

日本初のDPP4阻害薬「ジャヌビア」「グラクティブ」(ジャヌビアは万有製薬、グラクティブは小野薬品、いずれも主成分はシダグリプチンリン酸塩水和物)が製造販売承認を取得した。アメリカに遅れること3年。アメリカではすでにブロックバスターとなっている…

親は子には厳しく自分には甘い。

薬の服用の仕方について、親は子供に色々注意するけれども、親自身は薬に服用にルーズであるという調査結果が報告された。 薬事日報より 調査は2009年8月、全国の小中学生の保護者600人を対象に、インターネット上で実施したもの。その結果、子ども…

タミフル予防投与の実情。

今年の5月、神戸で新型インフルエンザが流行したとき、神戸市の病院の勤務者(医療関係者、病院職員)にタミフルの予防投与が行われた。このタミフル予防投与についての調査結果が公表された。 日経メディカルオンラインより。5月16日、神戸市で国内初の感…