牡蠣にあたる人、あたらない人

牡蠣がおいしい季節になって来た。私は、牡蠣が大好きで、生牡蠣など何個でも食べられる。しかし、わが家では、牡蠣料理は食べることが出来ない。嫁さんが、独身時代牡蠣にあたり、大変な思いをしたからだ。ひとり暮らしで牡蠣にあたるとどんなにキツいか、ということを、今まで何度も説教?されている。

さて、ネットを見ていたら、どうも「牡蠣が当たりやすいヒトと当たりにくいヒト」というのがいるらしい。

牡蠣の本場である、「広島市衛生研究所」のサイトに詳しい情報が載っていた。

カキにあたる人、あたらない人
http://www.city.hiroshima.jp/shakai/eiken/topics/tp007/fp_case/fp-004.htm

牡蠣の食あたりは、ノロウイルスというウイルスが体内に入ることで生じる。通常は、加熱処理を加え、ノロウイルスを殺してしまえば大丈夫だ(生食用の牡蠣は、それ専用の処理をされているそうだ)。何らかの原因で、ノロウイルスの除去がうまく行かないと、食あたりの確率が高くなる。

しかし、ノロウイルスが体内に入ったとしても、食あたりを発症しにくいヒトと言うのがいるらしい。発症するヒト、しないヒト、の違いと言うのは、当然知りたくなる訳で、原因究明のための研究が行われている。

1つの原因と考えられているのは、ノロウイルスが感染する腸の細胞上のノロウイルスのレセプター。レセプターとは、細胞にノロウイルスが結合し侵入するための足がかりとなるタンパク質だ。このレセプターの個人差がどうやら食あたりのなりやすさに関連があるようなのだ。

ちなみに、このレセプタータンパクの候補として、血液型抗原が取り上げられている。血液型抗原と、ノロウイルスの種類の組合せによっては、ノロウイルスがレセプターに結合できず、細胞に感染できないことがあるようだ。

もちろん、このサイトでは、他の要因についても考察されている。正直なところ、結論としてはまだまだよくわからないことが多い。現段階で「カキにあたる人、あたらない人」を区別出来ることはできないが、レセプターの考え方は、目の付けどころとしてはとても面白いと思う。