ファインマンポイント

ファインマンポイントという、かっこいい言葉がある。

円周率を表す「π」の小数点以下762桁目から「9」が6個続く。この「999999」の場所が「ファインマンポイント」と呼ばれている。

ファインマンとは、アメリカの天才物理学者。そのファインマンが、授業中にπの数字を暗唱し、このファインマンポイントまできっちり暗唱できたという。

".....nine nine nine nine nine nine and so on."

"so on."なんて言い方で止めるのが、なんかかっこいい。多分、この9の列を知っていて、最初からオチを考えていたのだろう。洒脱な物理学者、ファインマンらしい。

πの数字の中には、このような変わった数列がいくつもあるようだ。123456789という列もあるらしい。

πは、小数点以下無限に数列が続いて行く。「円周率の各桁の数字がランダムにあらわれれば、どのような数字列も現れてもおかしくない」という話もある。これが本当なら、自分の携帯の電話番号が現れる可能性もゼロではないのだ。暗号表のように、アルファベットと数字を一対一対応にすれば、世界中の全ての文字情報がπの中に含まれてると言ってよい(これは、ゲーデル数の考え方)。

ただ、πのランダム性については、数学的な証明はされていないので、成否を判定することは、現在の私たちにはまだ出来ないのが残念なところだ。

ギリシャ文字一文字に、世界中の全ての文字情報が詰め込まれていると考えるのは、とても神秘的だ。数学のあらゆる分野にπが現れるのは、その「しるし」なのかもしれない。

(数学に関しては素人なので、論理に誤りがあるかもしれない。あくまで、個人的な「希望」と受け止めてもらいたい)