オバマ大統領のプレゼンはかっこいい。

オバマ大統領のプレゼンはかっこいい。オリンピック招致演説を少し聞いたのだが、中身はたいしたことないのに、凄く心に残る話し方をする。原稿は、もちろんスピーチライターが頭をひねってかいたのだろうが、その話し方が中身をより大きく膨らませ、聞く側を食い入らせ、印象深いと思わせる。

ゆっくりと話し、その中でも話すスピードを微妙に調節して飽きさせない。スピーチの合間の間の取り方も絶妙で、次に何を話すのか聴衆に期待を持たせてくれる。今回は最後まで聞けなかったが、多分、気がついたら話が終わっているという感じなのだろう。

こういうプレゼンは、訓練しないとできないだろう。長年、社会人として生きて来て、このような適度なスピードと間が取れている日本人のプレゼンを、私は残念ながら聴いたことがない。もちろん、自分もやったことがないし、やろうと思ってもできない。特に、学問の世界では、伝えるべき情報量のコントロールが難しく、どうしてもキツキツで頭に入りきらない、頭デッカチのプレゼンになってしまう。

プレゼンのスライドには5行以上日本語を書くな、と上司に言われたことがある。確かに、それくらいでないと余裕のあるプレゼンはできないのだろう。中身を極限まで絞りこんだ原稿が必要だ。オバマ大統領のスピーチライターに自分のプレゼンを頼んだら、一体どんな原稿を仕立ててくれるのだろうか、一度頼んでみたいものだ。