抗インフルエンザ薬「ペラミビル」承認申請へ。

日本発の抗インフルエンザ薬、ペラミビルの承認申請が11月に行われることになった。日本発、といってもオリジンはアメリカのバイオクリスト社ではあるが、臨床開発を担当した塩野義製薬は、日本での来年秋の発売を目指す。

ペラミジルの詳しい話は、以下のリンクへ。
http://kentapb.blog27.fc2.com/blog-entry-1702.html

タミフルはロシュ、リレンザグラクソ・スミスクラインと、日本で用いられている抗インフルエンザ薬はいずれも外資系製薬会社の製品。そのため、急な流行に対する供給について、輸入などの供給能力が追いつくのか、という問題がある。毎年、インフルエンザシーズンになると、供給量についてのプレスリリースがあるのだが、このまま海外任せでいいのか、と見るたびに思ったものだ。

例)
http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=4519&NewsItemID=20090912NKM0242&type=2

タミフルは国内での製造も行われているが、原薬(主成分)はスイスからの輸入に頼っているそうだ。また、リレンザはフランス工場からの輸入に完全に頼っている。リレンザは吸入投与のため、専用の吸入器の製造も必要であり、国内での製造は今後も難しいだろう。

ペラミビルは、国内での生産が予想されるので、供給能力の不安はあるていど軽減できるだろう。注射剤ということもあって、タミフルリレンザよりは使いにくいかもしれないが、薬効の持続性や経口・吸入投与ができない小児に対する適応という点で特色のあるおもしろい薬になると思う。

ペラミビルに続き、第一三共もCS-8958(吸入薬)の開発を着実に進めている。これからの国内製薬会社の奮闘に期待したい。