クイズは難しいから面白いのではない。

夏休みが終わるころになるとやってくる「高校生クイズ
今年の大会も、いろいろといい勝負を見せてもらいました。

私が高校生だった二十年近く前に比べると、
問題の難易度がどんどん上がっていますね。
勝戦に至っては、ほとんど分かりませんでした。

まぁ、高校生の頑張りで、レベル自体がどんどん上がってるんで、
難易度が上がるのは仕方がない、ってところもありますね。

ただ、気になったのは、「難しさ」だけをウリにしてるところ。

例えば、今回の準決勝。
いろんな前提条件を与えられた上で、
太陽が燃え尽きるまでの時間を計算しなさい、という問題。

これでは、ただの入試問題ですよね。
他の問題も、単なる難しい物理、古文、数学、の問題。
これが解けたからと言って、すごいと思えるヒトは、
あんまりいないんじゃないかなぁ。

決勝の問題もちょっと難し過ぎ。
決勝に残った双方のチームが答えられる実力があったからいいけど、
もしどちらかのワンサイドゲーム、もしくは双方ダメ、だったら、
番組的には失敗ですよね。
(その点では、問題出題者の難易度調整能力はすごかったとも思います)

で、見応えがあったのは、単なる早押し対決だった準々決勝。
問題の難度も易しすぎず、難しすぎず、
スリリングな勝負がいくつもありました。

シンプルなルールでも、いくらでも面白いクイズ番組は作れます。
同じ早押し問題でも、ルール設定によっていろんな楽しみを作り出す、
それが制作者の力量じゃないのか、と思います。

クイズというのは、知識をいかに適切に頭の中から引き出すか、
を競うゲームだということを、制作者は知って欲しいです。