2016年に売れている薬

市場調査会社「富士経済」の調べによると、2016年における医薬品市場で中心となる薬は以下の通り。

糖尿病治療薬、痛風高尿酸血症治療薬、抗がん剤、抗リウマチ薬、骨粗鬆症治療薬、過活動膀胱・神経因性膀胱治療薬、前立腺肥大症治療薬

以下、個人的感想。

高齢化によって患者数が増える疾患に対する薬がメインとなる模様。現在の医薬品市場の主役である、降圧薬(ARB)やコレステロール低下剤(スタチン)、抗うつ薬などの神経系に対する薬剤などは、新薬開発の行き詰まり、市場の飽和などの原因で表舞台から降りるかもしれない。

糖尿病治療薬は、血糖降下作用のみではおそらく薬にならない。合併症の発現抑制、もしくは合併症治療薬としての開発が求められる。抗リウマチ薬に関しては、メガファーマでの新薬開発パイプラインが充実しており、2016年にむけて多くの新薬が登場すると思われる。

上記リストでは、男性の泌尿器関連の薬剤の成長が目立つ。これまで、泌尿器領域はニッチ領域とされていて、中小の製薬企業が得意にしているとの印象がある。これからの泌尿器領域では、メガファーマによる、新規メカニズムを持つ新薬開発への積極的な攻勢が始まるかもしれない。